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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第79章 約束のカケラ




赤井side

コテージの部屋の風呂に入った俺は、PCで仕事をしながらサラが戻るのを待った。

ふと時計を見ると、出て行ってから2時間が経過しようとしている。


「風呂上がりに花火でもしているのか…?」


と、独り言を言いながらスマホを取り出し、サラに一本連絡を入れようとした時


コンコンッ


部屋のドアをノックする音が聞こえた。


「帰って来たか…」


ソファーから立ち上がった俺は、おかえり。と言いながらドアを開く。


ガチャリ


だがそこに立っていたのはサラではなかった。


「夜分にすまんのお」

「博士。それにボウヤ。どうした?」


ノックをしたのは博士とボウヤだった。
博士は俺に手のひらに乗せた何かを差し出しながら言う。


「サラくん、おるか?
実はクーラーボックスの中にこれが入っとってな。
届けに来たんじゃよ」

「指輪…」


博士が差し出したのは俺がサラにプレゼントした指輪だった。
いつもサラの右手薬指で輝いていた指輪。
どうやら何かの拍子でクーラーボックスに紛れてしまっていたらしい。


「それが、サラはまだ戻って来ていなくて。
歩美ちゃんたちと一緒かと」

「変じゃのお。歩美くんも哀くんも、もうコテージに戻っておったよ?」

「何だと?!」

「温泉に入る前にサラさんが探し物をしに行くって出て行ったらしいんだ。
まだ戻って来ていないってことは、まだどこかで探しているのかも」


俺は博士からその指輪を受け取ると、コテージを飛び出した。
迷いなく走り出した俺に、ボウヤが慌てて声をかけた。


「赤井さん?!あてはあるの?!」

「あいつのことなら、俺が1番よく知っている。
連れて戻るから、博士たちは自分のコテージで待機していてください。」


そう言い残し、俺はサラを探すために浜辺の方へと駆け出した。






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