【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第79章 約束のカケラ
例の洞窟はまだ満潮になっておらず、海水は膝の辺りまであがっていた。
これならギリギリ歩いて向かえる。
わたしはザバザバと海水を踏むように歩き進め、昼間子供達を迎えに行った洞窟に到着した。
「真っ暗だ…」
昼間とは打って変わり、夜の洞窟は真っ暗。
幸いスマホは持っていたのでそのライトを使って辺りを照らし、指輪を探し始めた。
「無い…どこ…?」
膝をついて這いつくばり、目を凝らして指輪が落ちていないか探すわたし。
なんでわたし、こんなに必死に探しているんだろう。
毎日つけていたから…お守りみたいな感覚で。
あれをどうやって手に入れたのか思い出せないくせに…
けれど、そんな事実とは裏腹に、わたしは一心不乱になって指輪を探してる。
そんなとき、ふと思った。
「前にも、こんなことあった…?」
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