【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第79章 約束のカケラ
BBQが終わり、一度コテージに戻ったわたしたち。
コテージの部屋割りは
博士、コナンくん、元太くん、光彦くん
歩美ちゃん、哀ちゃん
そしてわたしと赤井さんだ。
それぞれ一戸建てのコテージでわたしは赤井さんとふ2人きりなのだが、よくよく耳をすますと隣の歩美ちゃんたちの声がうっすら聞こえる。
「それにしても、お肉美味しかったね!」
さっきのBBQが大満足でご満悦のわたしに、沖矢さんは後ろからぎゅっと抱きついて来た。
「おっ、沖矢さん?」
「やっと2人きりになれた」
まるで癒しを求めるかのようにわたしに抱き着く沖矢さん。
思わず身体が固まるわたしは、まだ彼に抱きしめられることに慣れていないからだ。
「2人きりになりたかったの?」
「当然。サラはなりたくなかったのか?」
そう尋ねているくせに、沖矢さんはわたしの身体を自分の方へ向け、わたしの頬に手のひらを寄せた。
キスする気満々の彼は、そのまま返事も聞かずに唇を近づける。
「答え聞かないの?」
「イエス以外認めないからな」
そんな開き直りをして、唇が重なろうとする瞬間
コンコンッ
「すーばーるさーん、サラおねーさーん」
ドアをノックする無垢な呼び声がした。
「…2人きりはもう少しお預けみたいだね」
「…」
沖矢さんは、むーーと不服そうに口を結んだ後、仕方ない。とため息を吐きながらそれに応対した。
ガチャリ
「どうしたんだい?」
「あのね、ホテルの方に温泉付きの大浴場があるからみんなで行かない?」
「…生憎、僕とサラは…」
「え!いいね!行く!!」
丁重にお断りしようとする沖矢さんを遮るように参加の意思表明をするわたし。
「ほんとー?じゃあ、ホテルの前で待ってるから準備して来てねー」
歩美ちゃんはそう言い残し、わたしたちのコテージのドアをパタンと閉めた。