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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第79章 約束のカケラ




いつものように寝る前にベッドの上でお酒を飲んで話している時、赤井さんが唐突にこんなことを言い出した。


「サラ。今週の土曜、阿笠博士と少年探偵団と一緒にキャンプに行かないか?」

「え!いいね!行きたい!」


身を乗り出し、即答で行きたいと答えたわたしを見て、赤井さんはフ…と微笑みながらわたしの髪を撫でた。


「そう言うと思った」

「だって、キャンプとかグランピングとかって安室さんと…」


行った以来だ。
と、軽はずみに言いかけて口をつぐんだ。
とは言え、既に安室さんと言うワードを出してしまったので一歩遅かったようだ。


「安室くんとグランピングしたことは覚えているのに。…か」

「っ…ごめんなさい」

「いや。受け入れるって決めたんだ。悪かった。大人気無かったな」


そう言って笑う赤井さんだが、心はしっかりと傷ついたのがその笑顔から見てとれた。

そう言えば、安室さんとグランピングしたときも確か少年探偵団のみんなと偶然鉢合わせて…
あれ…あの日、わたし…

何故かあの日の詳しいことはあまり思い出せないわたし。
うーん。と考え込んでいると、赤井さんがわたしが持っていたグラスを取り上げながら言う。


「ほら、そろそろ終わりだ。
明日もポアロだろ?」

「んー…じゃあ、寝ようかな」


そう言ってベッドに潜り、赤井さんがおでこにキスをくれた後、目を閉じた。

どうして思い出せないんだろう、安室さんとのグランピング…
少年探偵団の皆んなと会ったことしか思い出せない。

何かものすごく大変な目にあった気がするんだけど…
そう。
大雨の中、何故か外で雨に打たれながら座り込んで…

どうして大雨の中外にいたんだっけ…
そしてそのあと…誰かが…

ダメだ。思い出せない。

そんなことを考えていると、いつのまにか夢の中へ落ちていた。




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