【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第79章 約束のカケラ
俺とサラの関係も徐々に修復されていき、記憶を無くした以外は以前の生活に戻りつつある。
「そろそろか…」
シチューの温め直しが終わり、目を落としていたコンロから顔を上げるとテレビの前では少年探偵団の面々が、心底楽しそうにキャンプの準備をしている。
「それにしても、君たちはキャンプが大好きなんだね」
思わずそう投げかけた沖矢昴に、子供達は屈託のない笑顔で返事をした。
「そうなのー!しかも今回は、海辺でキャンプなんだよー!」
「鈴木財閥のリゾート施設で、BBQもできる海辺のコテージに泊まるんです!」
「ホォー。それは楽しそうですね」
ボウヤも行くのなら、俺やFBIがわざわざ尾行して警護する必要はないか…
そう思っていた時
「ねえ!昴さんも来る?」
「え?」
思いもよらない提案に、思わず素で首を傾げた。
「いいですねえ!サラさんも誘ってみんなで行きましょう!」
「人数多い方が賑やかでいいしよお!」
「うーん。じゃあ、サラに確認してみますね。」
サラも一緒に。
そう言われると、俺の独断で断って良いものか悩ましい。
と言っても、同行することになれば灰原哀とサラの警護の両方出来て一石二鳥だ。
帰ったら確認してみるか…
そんなことを考えながら、シチューを各皿に盛り付けた俺は少年探偵団の元へと運んだ。
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