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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第79章 約束のカケラ




赤井side


阿笠博士の家の玄関前。
手には煮込んだクリームシチュー。
沖矢昴に扮した俺は、インターホンを鳴らした。

ピンポーーン


「はい?おぉ、昴くん」

「クリームシチューを作りすぎてしまったので、お裾分けに」

「いつもすまんのお。
ちょうど今子供達が来ておって」


それは既知の事実。
なぜなら子供達が来て、週末のキャンプの話を始めたのを盗聴したからここにやって来たのだから。


「では、博士のキッチンで温め直してもいいでしょうか?」

「あぁ。構わんよ。」

「お邪魔します」


俺は博士に一礼すると、シチューを温めるという名目のもと、家の中に足を踏み入れた。


「あー!昴さん!」

「美味しそうな香りがしますねえ」

「今日はシチューをお裾分けに」

「あら。あなた、私達が出かける話をしていると高確率で何か持ってやってくるわね」

「気のせいですよ」


そろそろ誤魔化しも適当になって来たな…

そう思いながら鍋を火にかけると、隣にボウヤが来てこそこそと俺に耳打ちをした。


「今日はキャメルさんに頼んでないの?灰原の警護」

「あぁ。サラは今日はポアロで安室くんと一緒だからね」


あれから、例の組織がサラに接触を試みている様子も無い。

後からキールに聞いた話だと、今回のサラの件はベルモットが単独で動き始めて発生したらしい。
関わりがあったのはジンとベルモットのみ。

逃げられ、さらにはFBIに匿われているであろう今の状況で、再び探し出して始末することは組織の中の優先順位が低いのだろう。


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