第78章 彼方まで光を　⭐︎

初めて見下ろす赤井さんを見て、ドキドキと心臓が高鳴る。

ねぇ、この光景もきっと初めてじゃないよね？

思い出せない自分が歯痒くて、悔しくて、情けなくて、その複雑な感情を甘くて妖艶な空気で上書きしたくて、赤井さんのシャツのボタンをひとつまたひとつと開けた。

今日はわたしが赤井さんをたくさん愛したい。

思いつくこと全部使って、赤井さんをメロメロにさせたい。

わたし以外見ないように、わたしでいっぱいにしたい。

そんな欲張りが加速して、いつもより挑発的な顔をしながら大きくなった赤井さんの欲望を自身の敏感な部分で擦る。

いつも余裕な彼の表情が、ほんの少しだけ歪んで甘いため息を吐くのが堪らなく愛しくて、愛しくて、もっともっとわたしに夢中になりますように。

そんな願いをひたすら込めて、赤井さんを誘惑した。


「エッチ…もうおっきくなったの？」



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