【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第78章 彼方まで光を ⭐︎
翌日
わたしは赤井さんに「安室さんとポアロの買い出しに行く」とズルい嘘をつき、家を出た。
待ち合わせのカフェに到着すると、キャメルさんは既に到着していてコーヒーを飲んでいた。
「お待たせしました!」
「いえ。さっき来たところですから。」
席に着くと同時にわたしはアイスティーを注文し、それが運ばれて来ると、キャメルさんが本題を切り出す。
「それで、相談とは?赤井さんのことですか?」
「いえ…キャメルさんにお願いがあるんです」
「なんでしょう?なんでも力になりますよ!遠慮せずに何でも言ってく…
「わたしが怪我をして発見されたホテルに連れて行ってください」
キャメルさんが全て言い終わる前にその打診をすると、彼は飲んでいたコーヒーをブッと吹き出した。
ついさっき、何でも力になると言ったことを早々に後悔しているようだ。
目に見えて動揺しながら、吹き出したコーヒーをハンカチで拭う。
「そそそそれはまた、ど、どうして?」
「わたしが赤井さんのことも怪我をした時のことも両方思い出せないのは、何か関連性があるんじゃないかと思って。
怪我をしたホテルに行けば、何か思い出す手がかりがある気がするの」
「あ、赤井さんは何と?」
「…行っちゃダメって」
「なら連れていくわけにはいきません!」
危うく赤井さんにこっぴどく叱られるところだった…とため息を吐くキャメルさん。