【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第78章 彼方まで光を ⭐︎
赤井side
サラの通院に付き添った俺は、スバルを運転して自宅に帰った。
変装を解き、赤井秀一に戻った後に夕食と入浴を済ませ、日課となっている晩酌をするためにベッドに腰を下ろした。
「今日もライ?」
「よく分かったな」
「いつも同じだもん!わかるよー!」
とぼける俺に、サラは可愛い顔して笑いながらツッコミを入れる。
文句を言いながらも、サラはその桜色の唇をロックグラスにつけた。
いつもは可愛らしいくせに、俺のワイシャツを勝手に着て、髪をかきあげながらロックグラスで酒を嗜む姿から色気が放出されているサラ。
そんな彼女に見惚れた俺は、髪をかきあげた時に見えた白い首筋を指でなぞった。
「っんッ…なに?」
「別に?触れたくなった。それだけだ」
そう言いながら、指でなぞった首筋の上に唇を近づけ、じゅ…と音を立てて吸いつく。
「んっ…」
甘い吐息を吐いたサラの白い首筋に、赤い花が咲いた。
もうひとつ…と、また違う場所につけようと唇を這わせていると、サラは身を捩らせながら言う。
「ねえ、赤井さん」
「ん…?どうした?」
くすぐったいよ…
顔を赤くしながら、可愛い声でそう言うものだと思っていたが、サラから発せられたのは予想外の言葉だった。
「わたしが怪我をしたホテルって、どこのホテル?」
真剣な眼差しでまっすぐ俺を見つめて問うサラに、俺は思わず動揺で声がほんの少し震えた。
「…知ってどうする」
「行ってみたいなと思って。
行ったら、きっと何か思い出す気がして」
「駄目だ!」
間髪入れずに強く否定をした俺を見て、サラは驚いたように目を丸くした。
「どうして?だって、このままずっと思い出せないかもしれないんだよ?」
「それでも、絶対に駄目だ。」
あのホテルはまだ例の組織が目を光らせている可能性が高い。
危険すぎる。