【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第77章 枯れない花 ☆
19時 自宅
「よし。完璧…!」
食卓にディナーの準備をしたわたしは、やり切った…と安堵のため息を吐いた。
今日はお酒抜きで夜更かししたい。
と、思い切ったお誘いをしてみたわたし。
赤井さんが帰ってくるのを今か今かと待ち侘びている。
ご飯を食べたら念入りにシャワーを浴びて、寝室で…
と、さっきベッドメイキングを終わらせた寝室をチラリと横目で見ては、きゃーーと1人で悶える不審者な女。
「シャワー浴びた後、何着ればいいんだっけ…」
わたしの記憶では、最後にシたのは安室さんと付き合っていたとき。
赤井さんとの記憶が抜け落ちてしまっているわたしにとっては、かなり久しぶりの男女の営みだ。
そもそも、好きってちゃんと伝えるべきなんだろうか…
っていうか、わたしの赤井さんの関係はまだ恋人同士って言っていいの…?
思えば、明確に「抱いてください」と言ったわけじゃないけれど、伝わってる…?
いつも通りソファーで就寝されたら、恥ずかしさと惨めさで立ち直れない気がする。
考えれば次々と疑問符が浮かぶ。
そんな時だった。
ガチャガチャッ…
玄関の鍵が開く音が聞こえてきて、赤井さんが帰ってきたのだと気付く。
一旦考えるのをやめたわたしは、赤井さんを出迎えようと玄関は急いだ。
「おっ、おかえり!!」
わたしがあまりにも勢いよく登場し、元気よくおかえりを言ったものだから、赤井さんは目を丸くしてわたしを見た後、フッと口角を上げて優しく言った。
「ただいま」
その微笑に、また心臓を撃ち抜かれたわたし。
一体今日は何度彼にときめいて、何度胸を踊らせることになるんだろう。
そして、ちゃんと最後まで意識を保っていられるのだろうか…
そんな心配をしながら、甘く深い夜がスタートした。
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