【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第76章 それを愛と呼ぶなら ☆
赤井side
電話の相手はキャメルからだった。
100%仕事の連絡に、聞き馴染みのある同僚の声。
サラと絡んで昂ったものが即座に沈静化され、電話が終わる頃には完全にリセットされている。
思えばかなり強引に進むところまで進んでしまった気がする。
サラはどういうつもりなんだろう。
ただ行為が久しぶりで雰囲気に流されただけなのか、それとも…
と、冷静に考えを深めようとした時に突如として浮かぶサラのさっきの最後の言葉。
今度はわたしがするから。
ね?
って…破壊力…
1人で頭を抱えて、その可愛すぎる小悪魔に悶絶する滑稽な俺。
まずい…今戻ったら我慢できる気が全くしない。
咥えてくれるなら喉の奥まで突っ込んでそのまま精液全部注ぎ込んでしまいそうだ…
はああぁ…とため息を吐いてまた頭を抱える俺は、きっといつもの冷静でクールなFBI捜査官とは別人なのかもしれない。
だが、待ってると言ってくれたし
俺ももっとサラに触れたい。
そう思うとまたどんどん想いは硬く大きく昂っていく。
こんな狼狽えていることを悟られないようにと一度深呼吸をし、もう2度と邪魔されないようにスマホの電源を落とすと、サラが待っているであろうリビングのソファーに静かに戻ってみた。
「サラ?」
そっとソファーの上を覗いてみると、待ってると言ったはずのサラは、俺が脱がせた状態のまま身体を丸め、すやすやすやと寝息を立てて夢の中にいた。
「…またこのパターンか」
これまで何度、こうしてお預けをくらっただろう。
まあ、それもサラは忘れてしまっているのだが。
と、感傷に浸りながらシャンパンの匂いをプンプンさせている眠り姫の髪を撫でた。
「サラ。寝る前に一度シャワー浴びたらどうだ?」
そう言いながらユサユサと身体をゆすってみるも、起きる気配もなく
「ん…」
と寝返りを打った裸のままのサラ。
器用に胸元と脚の間を隠して眠っていたのに、寝返りをうつときにそれがちらりと見え、また器用に隠すように丸まる猫のような女。
「勘弁してくれ…」
はあぁとまた大きなため息を吐いた俺は、サラを抱き上げ、ベッドへと運んだ。