【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第76章 それを愛と呼ぶなら ☆
まさか、ジョディとの会話を聞いていた?
けれど、以前のサラならまだしも、今のあいつは俺のことを何とも思っていないはずだしな…
けど、思い当たるとしたらそれしか…
うーん。と考え込んだ俺に、有希子さんがウインクをしながら俺の肩をポンっと叩いた。
「ま、お家でちゃーんとフォローしておきなさい?」
「ええ…善処します」
と言ったものの、フォローとは一体何をすればいいんだ。
以前なら、サラを抱きしめてキスをして、お前しか見ていない。と伝えてやるだけで、あいつは安心したように俺に甘えてきた。
けれど今は?
そもそもジョディとのことが原因かどうかすら分からないし、もし違っていたら、俺はどれだけ自意識過剰なんだと言う話になる。
ただここしばらく、記憶は戻っていないけれど少しずつサラとの距離がまた近づいているような気もする。
まずは帰宅後のサラの様子を観察してから打つ手を考えるか…
そう思いながら、サラと暮らす家に向かって歩いた。
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