【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第75章 オレンジ
ただ、そばにいたい。
どうしてかわからないけど離れたくない。
一緒にいると心地いいこの感覚を味わってたい。
そんなわがままなわたしに、諭すような口調で赤井さんは言う。
「…男女がベッドの上で一緒に寝るというのは、一般的には良くないんじゃないか?」
「良くない?」
「…俺だって、男だ。それを、受け入れられるか?」
真っ直ぐな瞳で見つめられてそう言われると、思わず息を呑んだ。
それはつまり、触れたくなるということだよね?
キスやその先をしたくなるということだよね?
そんな心の準備、出来ているはずもないわたしは慌てて赤井さんから離れた。
「そっか…そう…だよね。」
ただ、赤井さんがどっかに行っちゃうのが寂しかっただけ。
たったそれだけの感情でこんな行動とってしまうのは、弄んでいることになるんだろうか。
わたしが掴んだ服の裾を離すと、赤井さんは少しだけ寂しそうに微笑んだ後、またわたしの頭を撫でてグラスを洗うという口実のもと、ベッドから出ていった。
誰か教えて欲しい。
ただ赤井さんと一緒にいたいと思う。
離れると寂しいなと思ってしまう。
この感情は一体何なんだろう。
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