【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第75章 オレンジ
赤井side
食卓に並んだ焦げたハンバーグ。
はじめに出会った頃より、料理全般上達したにも関わらず、ハンバーグだけは上手く作れないサラ。
そんなところも相変わらずで、ますます俺を忘れた以外は何も変わっていないんだと思い知らされる。
俺のことを思い出させたい。
そう願う一心で、目の前で自分のハンバーグを不味そうな顔して食べるサラに問いかけた。
「サラ。明日、時間あるか?」
「明日?うん。ポアロは休みだから1日空いてるよ」
「そうか。なら、お前の1日を俺にくれないか」
「?いいよ。どこか行くの?」
「お楽しみだ」
行く場所は決まっている。
サラと別れを告げた
そして、サラに指輪を渡した
あの観覧車
街を見下ろす景色を見たら、何か思い出すかもしれない。
別れた日の辛かった記憶
指輪を渡した日の幸せな記憶
どちらでもいい。
俺のことを思い出して、はやく前のように俺の目を見て俺を好きだと言う目で
俺の名前を呼んでくれ…
*
*