【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第9章 本能☆
人に髪を乾かしてもらうのはこんなに心地良いものだったか。
そんなことを思いながら、サラを前に座らせ、ドライヤーをつけてサラの髪に指を通した。
サラサラの髪は、一度も指に引っかかることなく、乾かすたびに艶が出てくる。
少しブラウンがかったブルネット色の髪は、柔らかくて、サラの髪を撫でるのが俺の一種の性癖らしいと自覚する。
サラの髪をすくって匂いを嗅ぐと、良い匂いがする。
同じ家に住んでいて、同じシャンプーを使っているのに、何故か俺とは少し違う、甘い媚薬みたい匂い。
髪を掻き分けると、サラの首筋のうなじが見え、俺は思わずサラの首筋に後ろから吸い付いた。
「ん…っ」
可愛い声を漏らして反応するサラの首筋に、
チュ…と少し力を入れて吸うと、赤い痕ができた。
以前、サラに 「赤井さんのものっているしるし?」と聞かれてから、自分の持ち物に名前を書くみたいにこの痕を付けている自分がいる。
「赤井さん…ミステリートレインで、何かあった…?」
流石に俺の様子がおかしいと思ったのか、サラが心配そうに聞いてくる。
何かあったのは、ミステリートレインから降りて帰宅した後なんだがな…
そんなこと、つゆ知らずのサラは、髪を乾かしている途中だと言うのに、こちらにくるっと向き直って言った。
「何があったの?」
覗き込むように、こちらを見てくるサラの体制的に、バスローブの隙間から谷間が覗く。
「いや…別に何も」
そう言って、ベッドから離れようと、ベッドに腰掛けた状態で脚を床に下ろしたした時、サラが俺の腕を掴んだ。