【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第73章 アイラブユーを探してる
赤井side
帰宅し、コーヒーを飲んだ後は夕食を簡単に作って食べた。
まだ俺とどんなふうに接していいのか計りかねているサラは、美味しいですね。などと当たり障りのない会話で場を持たせようと必死だった。
以前は、俺がほとんど話さなくてもサラが楽しそうに今日あったことを話してくれていた。
だが今は、必死に話題を探してるサラが気の毒に思えて仕方なかった。
そして夕食後は、何となくテレビをつけて、気まずい空気を醸しつつもソファーで並んでドラマを見ると言うカオスな時間を過ごしている。
横目でサラを見ると、サラも気まずそうにチラリと俺を横目で見てはパッとそらした。
そしてサラが目を逸らした先のTVには、恋愛ドラマのキスシーンが放送され、気まずさが倍増したらしくわざと明るく話しかけてきた。
「そ、そういえば、赤井さんは恋人とかいないんですか?」
「…?」
「あ…いや、恋人がいるなら、任務とはいえこんな風にわたしと一緒に住むの、どうなのかなー?と思って。あ、でも恋愛対象が男性だから大丈夫なのか…っていうか、キャメルさんのこと気になってるんでしたっけ?」
未だ俺がゲイだと信じているサラ。
その問いに、俺は正直に答えた。
「あぁ。いる」
「へえ!どんな人なんですか?」
俺が乗ってきたのが嬉しかったのか、サラは目を輝かせて会話を弾ませる。
自分のことを話しているということを気付くはずなく。
俺はサラをじっと見つめながら、サラの好きなところを並べた。
「…笑った顔が可愛くて、泣き虫で、泣いているとつい抱きしめたくなる。甘えん坊で、そのくせ自分1人で大丈夫と強がるところがあって、放っておけない。
一緒にいると、時間が止まればいいと思ってしまう。
…あと、食べるときに幸せそうな顔をするのがまた可愛い」