第72章 黒く、暗く

「サラちゃん…どうしたって？」

「一般病棟に移ることになったらしい」

「ほんと！？良かったじゃない！」


まるで自分のことのように喜ぶジョディを見ると、ようやく俺も実感が湧いてきた。

良かった…これで目を覚ませば元通りだ。
もう二度と、サラを危険な目に合わせない。
退院したらしばらくポアロも休ませよう。

今回のことは、サラ本人に狙われていることをきちんと話してなかった俺が悪い。
ちゃんと伝えれば、サラはわかってくれるはずだ。

はやく、力一杯抱きしめたい。
よく頑張ったと褒めてやりたい。

そんなことを頭の中いっぱいに考えながら、俺は病院へと車を飛ばした。


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