【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第9章 本能☆
変な夢を見た。
赤井さんと手を繋いで動物園でデートをしていたら、キリンの大群が突然わたしたちの方へ迫ってきて、必死に逃げた。
いつのまにか赤井さんはいなくなってて、赤井さんを探していると安室さんに「こっちですよ」と手を引っ張られ、
着いていくとそこはスイーツの王国。
安室さんが魔法でたくさんの美味しそうなスイーツを出して、
「全部食べていいですよ?」
と言う。わたしは最初は大喜びして、端から端までケーキを食べまくるが、段々お腹いっぱいになってくる。
「こんなにたくさん食べれないよ」
そう言うと安室さんは、じゃあこれだけ食べてください。僕の自信作なんです。
そう言っておっきいエクレアを魔法で出した。
そのエクレアは大きすぎて、わたしの口にはとても入りきれない。
それでも甘いものが大好きなわたしは、嬉しそうにエクレアやケーキ、アイスクリームを食べ進める。
「サラは甘いものが好きなんですね」
「うん!すきー」
そう言って安室さんが次から次に作るスイーツをたくさん食べて…
…へんなゆめ。
ハッと目を覚ました。
「あれっ!!!わたしリビングで寝てたのに」
気がつくと、赤井さんの部屋のベッドに寝かされていた。
それが、赤井さんが帰ってきたことを意味すると理解するのに数十秒はかかった。
わたしはベッドから飛び降りて、階段を駆け降り1階へ急いだ。
リビングにはいない、ダイニングにも…
そしてダイニング奥のキッチンを覗いたら、冷蔵庫の前で水を飲む赤井さんを見つけた。
「おかえりなさい!」
お風呂上がりだろうか、上半身裸の赤井さんに、わたしは後ろからぎゅっと飛びついた。
ビクッと珍しく驚いた様子の赤井さんは思わず水を気管に入れて、ゴホゴホと激しくむせる。
「そんなにびっくりしなくても…」
「悪い。ちょっと考え事を…」
そう言ってわたしの顔をじっと見た後、赤井さんはパッと目を逸らし、わたしから離れた。
「どうしたの?」
心配して赤井さんの顔を覗き込むが目を合わせてくれず、取ってつけたようにタオルで頭を覆い顔を隠しながら言った。
「お前も、風呂入ってこい。寝ていたから汗かいただろう」
「う…うん。」
赤井さんの様子がいつもと違う…
それだけを確信して、わたしはすごすごとバスルームへ移動した。