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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第69章 守りたい人 ☆




そして赤井さんの退院日がやってきた。

朝の回診の際にやってきた担当医が赤井さんの胸に聴診器を当てる瞬間、わたしは緊張して思わずごくっと喉を鳴らした。

どうしよう、異常あり。で入院が延びることになったら…

なんて、この病室のこのベッドであんなことしておいて今更そう思うなんてどうかしてる。

そんな心配をよそに、担当医は耳にかけてきた聴診器を外して微笑んだ。


「はい。経過は良好、問題なく退院できますよ」

「お世話になりました」

「ただし、腕の傷は1週間後にまた診させてくださいね。
診察の予約を入れておきますので、この時間帯に外来で来院ください」

「わかりました」

「では、お大事に」


カルテを書きながらそう言うと、担当医は病室を後にした。
部屋に2人きりになった瞬間、緊張が解けたのかわたしはホッと体の力が抜けた。


「よかった…!これで無事に家に帰れるね」

「そうだな。はやく家のベッドでお前と寝たい」

「病室のベッド、硬くて寝心地悪かったもんね!
あ、そういえば今日ジョディさんが車で送ってくれるって。」

「そうか。」


そう言ってスマホをチェックすると、ジョディさんから「今車で出たから」とLINEが入っていた。


「多分もうすぐ来ると思うから、病院のエントランス前まで迎えに行ってくるよ。
ジョディさん、この病室知らないから!」

「俺も一緒に…」

「赤井さんは怪我人なんだから、ここで待ってて?」


自分の怪我など二の次でわたしを護衛しようとする赤井さんを落ち着かせ、わたしは赤井さんの病室を出た。

この時、赤井さんについて来て貰えばよかったと後から後悔することになるとは想像もできずに。




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