• テキストサイズ

【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第69章 守りたい人 ☆




「それにしても、わたしを狙っていた人物って誰なんだろう…
どうして今更…あの組織の情報なんて、わたしは全くと言っていいほど持ってないし、わたしを狙うメリットなんてほとんどないのに。」


そんなことを考えながらエレベーターのボタンを押し、エントランスへ向かうために1階に降りようとしたときのことだった。

同じタイミングでエレベーターに5人の男が乗りこんで来て、わたしを取り囲むようにして立った瞬間エレベーターのドアが閉まった。

全員、サングラスで顔を隠し、スーツを着込んでいる。

明らかに異様な光景に、わたしは思わず身構え、ごくっと喉を鳴らした。


これは…マズイかも…


そう思った通り、そのうちの1人の男の両腕が後ろから伸びてきて、わたしをガッと羽交締めにした。

突然で驚いたものの、それを難なくするりと抜け出したわたしは、その男の顎を蹴り飛ばす。

ガタンッ

その男が壁に体を打ちつけた時、エレベーターの箱が大きく揺れた。


「あなたたち、何者??
あの組織に雇われた殺し屋か何か?」


そう言って、次の男を倒そうとした瞬間、わたしの脚にナイフが刺さった。


グサッ…


「っあ…」


不意打ちの痛みに身体がよろけた瞬間、薬品を含ませたハンカチで顔を覆われ、わたしはその場で意識を失った。


コツコツ…と靴音が遠くから近づいて来るのが聞こえ

そして

遠くの方で、声がした。



「ご苦労」


誰…

あかいさ…

たすけて…


わたしの声は、赤井さんに届くことはなかった。


Next Chapter...



/ 1733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp