【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第69章 守りたい人 ☆
目を覚ました赤井さんとずっと話していたいけれど、気付けば時刻は深夜。
わたしは借りた毛布を身体に羽織りながら、ベッドの横の椅子に腰掛けた。
「体力も回復しなきゃだし、そろそろ寝よ?」
「お前は椅子で眠るのか?」
「うん。赤井さんはゆっくり身体休めて?」
そう言って早々に目を閉じて寝ようとするわたしの頬に赤井さんが手を添えた。
「?」
「一緒に寝よう」
「えっ!む、無理でしょ!ベッド狭いし!」
さすがに怪我人が眠るベッドにズカズカ入り込むほど厚かましくないよ!
と、拒否するわたしを見て、赤井さんが珍しく拗ねたような顔をした。
「一緒に寝たい」
いつもは大人な彼が珍しく子犬のような顔をしてわたしをじっと見てくるものだから、ずぎゅんとハートを撃ち抜かれたわたし。
まるで催眠術にかけられたかのように、気付いたら赤井さんが横になる病院のベッドに潜り込んでいた。
「なんか、病院のベッドに2人で眠るなんて、ダメなことしてる気分だね」
「ホォー?もっと駄目なこと、してみるか?」
「え…」
もっとダメなこと?
と首を傾げたわたしに、赤井さんの顔が上から降って来た。
そしてそのまま、わたしの口を唇で塞いだ。
静かな病室に響く、ちゅ…というリップ音がいつもよりも頭に残る気がした。
ゆっくりと顔を離した赤井さんは、わたしの瞳を5秒じっと見つめた後、またキスをくれる。
ちゅ…
チュッ…
「んっ…赤井さん…」
「ん?」
「そんなキスされたら…」
「されたら?なんだ?」
「何も考えられなく…っ…あッ」