【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第68章 忍び寄る黒い美女 ☆
それから、数日が経った。
ここ数日、ポアロのバイトの送り迎えを、必ず昴さんがしてくれる。
明らかにおかしい。
だって、赤井さんはポアロのバイト中以外はずっとわたしのそばにいる。
出かける時だって、一瞬たりともわたしを1人にしない。
それどころか、自宅にいるときですらわたしがちょっと視界から消えると、すぐにわたしの名前を呼んで、ちゃんといることを確認している。
哀ちゃんの警護はキャメルさんに任せているらしく、理由を聞くとただただ、キャメルの教育のためだとか、ズル休みしたい気分なんだ。とか赤井さんらしくないことを言ってる。
誤魔化してたけど、赤井さんが周りを見渡す目が明らかにFBIの目だ。
きっと、何かあったに違いない。
けれど赤井さんは、わたしの前ではいつもと同じ顔で微笑んでくれる。
だからわたしは、深く問いたださず、赤井さんが話してくれるまで待とうって思えた。
きっと前までなら、どうして話してくれないの?と拗ねていただろう。
けれど、今は赤井さんが何を隠していても大丈夫。という、絶対的な自信がある。
彼と過ごしてきた、濃密な長い時間がわたしを変えたんだと思う。