【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第68章 忍び寄る黒い美女 ☆
フ…と口角を上げながら、俺は沖矢昴に変装するのをやめ、サラが眠る寝室に戻った。
今日はバイトも何もない日だと言っていたからか、まだすやすやと夢の中らしい。
俺はその隣に潜り込むと、眠るサラの身体をぎゅっと腕の中に閉じ込めた。
絶対に、俺が守ってやる。
そう思いながら、サラがいなくならないようにと抱き締める力を強めていると、だんだん苦しくなってきたのか、サラが目を開けた。
「ん…
あかいしゃ…」
「…すまない。起こしたか?」
「起きたぁ…
んーー!」
ふにゃふにゃとまだ寝起きの声でそう言うサラは、俺の身体に頬擦りをする。
そして、また寝ようとした自分に気付き、ハッと首を横に振って目を覚まそうとする。
その時、俺が出かけていないことに気づいたサラは首を傾げながら俺を見た。
「…あれ?赤井さん、沖矢さんになって行かなくていいの?
哀ちゃんの警護」
「あぁ。今日は…ズル休みだ」
「ず、ズル休み??赤井さんが?
あの【仕事が世界で一番大事な】赤井さんが??」
まさかの俺の発言に、明日は台風なの?!と笑うサラ。
サラの命をベルモットが狙っているから、サラを警護しなければならなくなった。
FBI的にはそう説明すればいい。
けれど俺はサラに余計な不安を抱かせたくなかったし、それに…