【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第68章 忍び寄る黒い美女 ☆
赤井side
朝
工藤邸に向かうために沖矢昴の変装をしようと鏡の前に立ったとき、俺のスマホが鳴った。
着信画面を見ると、江戸川コナンと表示されている。
「もしもし?ボウヤか?
珍しいな。どうした?」
「…ボウヤじゃなくて悪かったですね」
受話器から聞こえてきたのは、江戸川コナンの声じゃなかった。
「…この声、安室くんか」
少し不服そうに俺に電話をかけてきた声の主は、安室透。
いや、降谷零くんだった。
何だ?ボウヤよりもさらに珍しい。
というより、明日は大雪が降るんじゃないかと思うほどのイレギュラーだ。
そう思っていると、安室くんから予期せぬ悪い知らせが舞い込んできた。
「単刀直入に言います。
あなたの彼女、ベルモットに見つかりました。」
「…なに?」
「ベルモットとは面識はないので、サラは恐らく気付いていないと思いますが、ベルモットは写真でジェーンの顔を知っていたらしく。
…ジェーンの命を狙っている。」
「…そうか」
いつかこんな日が来るんじゃないかと思っていたが、とうとうか。
そう思いながら耳を傾けていると、バーボンは話を続ける。
「幸い、ベルモット単独で動くつもりらしく、ジンには報告していないようです。
ですが、ジンの勘は鋭い。
ベルモットの怪しげな行動に少なからず不信感を抱いているようですし、ジンが気付くのも遠くないかも…」
「ジン…」