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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第68章 忍び寄る黒い美女 ☆




その名前を聞いて、僕の心臓がドキッと嫌な音を立てた。
知っているも何も、僕の元恋人だ。
そして、今同じポアロで働いていて、週1ペースで顔を合わせている。

しかしそれを悟られては、サラの身の危険と共に、僕の任務へ差し支える。
そんな状況に、僕は必死に、知らない。を演じた。


「ジェーン…あぁ。少し前に組織と契約していた諜報員…でしたよね?
けれど、別の諜報組織からの派遣でしょう?」

「えぇ。ジンのお気に入りのね。」

「…そのジェーンがどうしたんです?
…ベルモットは、面識が無かったはずですが。
組織のデータベースにも、派遣諜報員は契約終了後に削除されますよね?」


まさかベルモットの口からその名前が出てくると思っておらず、僕は内心焦りながらも冷静に対応する。

すると、ベルモットから思いも寄らぬ言葉が飛び出した。


「直接会ったことはないけれど、一度ジンが自分の携帯でジェーンの写真を眺めていたのを、隣で盗み見したことがあるの。
…そのジェーンとそっくりな女が、今さっきこのデパートにいた」


「…!?
…見間違いじゃないんですか?
ジェーンはジンが殺したはず…
それに、一度写真を見ただけでしょう?」

「バカね。恋敵の顔は一度見ただけで忘れないのが女なのよ」


そう言ってウインクした後、ベルモットは突然真剣な表情で言う。


「調べる必要がありそうね」


まずい…
この様子だとベルモットに人違いだったと勘違いさせるのは難しそうだ。

いつかこんな日が来るんじゃないか?と思ってはいたが…

とにかく僕は、この状況をどうやってサラやその周りの人物に伝えよう。

組織の集合場所へ向かう間、ベルモットを助手席に乗せてハンドルを握りながらそのことをずっと考えていた。






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