【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第65章 恋人はアンドレキャメル!?
ジョディと思わず呆れるほど、顔を真っ赤にしたキャメルは、自分も頑張らなくては…と思ったのか、ガタガタと震える手でサラの肩を抱いた。
「そっ、そうなんだよ!
いつもはずっとくっついてもう一瞬も離れたくないほどなんだ!」
「へぇー。そう。
ラブラブってことね?」
「そう!ラブラブ!!あははは」
どうやら切り抜けた!?と、笑って誤魔化すキャメル。
だがキャメル母は一筋縄ではいかないらしい。
「でも、アンドレは普段アメリカにいるくせに、淡白なのね。
ラブラブなら、ずっとちゅっちゅってしてるものだと思ったけど」
「そっ…それはっ…」
キャメルの脳裏にはきっと、この間の夜中にサラを貸してくれと頼みにきたとき、俺に「キスやそれ以上は絶対にしない」と言い切ったことがよぎったに違いない。
そもそも、赤井秀一の女に気軽にキスできるFBI捜査官はいないだろう。
そう思っていると、困っているキャメルを見かねて、サラがキャメルの頬にチュッとキスをした。
「なっ!!!」
「あらぁ!」
思わず立ち上がった俺と、ニヤニヤとその様子を見守るジョディ。
そんな俺たちをよそに、サラはじっとキャメルを見つめながら言う。
「いつもは口だけど、今日はほっぺね。
お母様の前だと恥ずかしいし」
「っ……」
キャメルは絶句して、サラのこの破壊力抜群の攻撃に悶えているようだ。
くそ…なんで俺以外の男の頬にキスをしているんだ俺の彼女は…
沸々と怒りや憤りが湧き上がるが、確かに俺も普段キャメルには世話になっている。
というか、散々こき使っている。
ここで俺が乗り込んでぶち壊すことは出来ない。
モヤモヤモヤモヤと渦巻くこの感情をどうしたら良いのかと自問自答していると、サラが突然席を立った。
どうやら、手洗いに行くらしい。
「ちょっと、手洗いに行ってくる」
俺もジョディにそう告げると席を立ち、サラの後を追った。
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