【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第65章 恋人はアンドレキャメル!?
キャメルさんの言葉を、隣で腕を組んで聞いていた沖矢さんが遮る。
沖矢さんを演じる気はさらさら無く、口調は完全に赤井さんだ。
「そんな日付、決めなくていいだろう。」
「え…でも、話の中で必要になるかも…」
「自分の母親にそんな日の話をするなど、聞いたことがない」
「まぁ、確かにそうねぇ…」
まるで、面接練習をする生徒を見定める先生のような沖矢さんとジョディさん。
そうですかぁ…と考え込むキャメルさんに、ジョディさんが明るく提案をする。
「じゃあ、あとは呼び名じゃない?
キャメルがサラさん。って呼ぶのを呼び捨てに変えて、サラちゃんはキャメルをファーストネームで呼ぶのはどう?」
「キャメルさんのファーストネームって、アンドレさん…愛称はアンディー?」
「いいじゃない。
じゃあ呼んでみましょう!」
ジョディさんにそう言われ、わたしとキャメルさんは見つめ合ってお互いの名前を呼んだ。
「っ…サラ…っ」
「アンディー?」
「っ…」
ボッと顔が真っ赤に沸騰したキャメルさんは、そのまま湯気が出そうなぐらいだ。
そんなふうに照れるキャメルさんを見て、沖矢さんは額に怒りマークをつけてコーヒーを啜っている。
「キャメル。浮かれすぎだ」
「はっ、はい!すみません」
大丈夫かな…今日これからのお食事会…
この状況を思い切り楽しむジョディさんと、思い切り怪訝な顔をして見守る沖矢さん。
そんな2人に見守られながら打ち合わせの時間はあっという間に過ぎ去り、いよいよキャメルさんもといアンディーのお母様との対面の時間がやってきた。
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