【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第65章 恋人はアンドレキャメル!?
キャメルさんが帰宅した後、ぽつんとリビングに残されたわたしと赤井さん。
赤井さんの、好きなことたくさんしよ?
なんて言ってたことなんてすっかり忘れ、萎えまくっている赤井さんは、ローテンションのままわたしの手を握ってベッドへと向かった。
ゴロンと力無く寝転がった赤井さんは、わたしを抱きしめながらブツブツとまだ文句を言っている。
「キャメルのせいで萎えた…
大体、どうして俺の母親にすら紹介していないのに、キャメルの母親に彼女としてサラが会うんだよ…おかしいだろう…」
「それなのよ!」
「ん?」
「赤井さんのお母様にいつかお会いした時の予行演習にいいかなと思って、OKしたの」
そう。
赤井さんのお母様が有希子さんのようなタイプならすぐに仲良くなれる自信はあるんだけど…
もし赤井さんがお母様に似ているのだとしたら、きっとお母様を攻略するのはかなり手強そうだ。
どんな方でも、気に入っていただけるように予行演習を色んなパターンでしておきたい。
それが、今回の話をOKしたもう一つの目的でもある。
もちろん、キャメルさんの力になりたいと言うのは大前提としてあるけど。
「…まぁ、会ったと言えば会ったがな…
いや、正しくは殴り合ったんだが…」
「?なに?なんの話?」
「いや?こっちの話だ。
…まぁ、断れないお前だから好きになったんだ…俺は…惚れた弱みというわけか…
はあ…」
と、何度も何度も深いため息を吐いてはわたしを抱きしめる赤井さん。
このテンションから、さあさっきの続きを!とはどうしてもなれず、結局その日の夜はそのまま眠りについたのだった。
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