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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第65章 恋人はアンドレキャメル!?




キャメルさんを中に招き入れ、ダイニングテーブルに通してコーヒーを出した。


「どうぞ」

「サラさん…ありがとうございます」


いつも以上に深刻そうな顔をしたキャメルさんは、出したコーヒーをまだ熱いうちにグッと喉に通した。


赤井さんも、キャメルさんの様子が只事ではないことを察知して話を切り出す。


「それで、相談があると言ったな。
なんだ?」

「っ…それは…」


そう溢したキャメルさんはなぜかわたしを横目でチラッと見てすぐに目を逸らした。


??と首を傾げると、キャメルさんはまた残りのコーヒーをグイッと飲み干すと、腰掛けていたダイニングチェアからガタッと立ち上がった。

そして、その場で突然土下座を始める。


「赤井さん!一生のお願いです!!
サラさんを…サラさんを私に貸してください!!!」


「……は?」

「え、わ、わたし?!」


赤井さんの心の底から出た は? と、
わたしの気の抜けた声が重なると、キャメルさんは続けて言う。


「貸して頂けるならなんでもします!
もちろん、傷ひとつ付けずにお返しします!
絶対に、キスをしたりそれ以上のことは死んでも…」

「おい、ちょっと待て。」

「…はい?」

「貸すとは??キスしたりそれ以上はしないって、当たり前だろう。何を言っているんだお前は」


怒りのオーラが隠しきれていない赤井さんに怯えるキャメルさん。
わたしは彼らの間に入ってキャメルさんに問いかけた。


「あの、わたしを借りて何かするの?」

「そうですね…言い方が良くなかったです。
日本語って難しい…」


しゅん。と更に元気を失ったキャメルさん。
そしてもう一度土下座のポーズを取ると、今度は明確に目的を提示してきた。


「サラさんに、1日だけ私の彼女のフリをしていただきたいのです!!」

「か、彼女のフリ?」

「却下」

「そ、そんなに即答で却下なんですかぁ!」


理由もまだ話していないのに要件だけ聞いて即却下を下す容赦ない赤井さんに、キャメルさんは目に涙を溜めてウルウルと訴えかけている。


「当たり前だ。却下に決まっているだろう。
彼女のフリって…お前、相当俺を舐めているな」

「めめめめ滅相もございません!!!」

「キャメルさん、どうして彼女のフリなんか必要なの?」


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