【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第64章 満月の夜なら ☆
赤井side
あのマムシドリンクを飲んで30分後、家に帰って来た俺は玄関で何度か深呼吸をしてドアノブに手をかけた。
「大丈夫。サラは寝ているだろうし、何なら俺は今日ソファーで寝ればいい」
そう言い聞かせ、よし。と心に決めた俺は意を決して家の中に入った。
起こしちゃ悪い。
と言い訳をして、ただいまも言わずに中に入り、リビングのドアを開けた俺は目に飛び込んできた光景にぎょっと後退りする。
てっきり、ベッドルームで布団にくるまって眠っていると思っていたサラは、ソファーの上ですーすーと寝息を立てている。
しかも、着ているのは俺の黒のシャツ1枚
ボタンは胸の下あたりまで開けられていて、シャツ1枚から伸びる脚は寝返りをうつとあっさりとその中の白い下着が見えている。
「情報量が多すぎる……」
なぜ俺の服を着ている…
ボタン…上までなぜとめていない…
ソファーで寝ているのはどうしてだ…
そう思いながらも、俺の目はすでにサラの胸元と脚に釘付けになっている。
あのWSGの事件の夜、こんな風に眠っているサラにムラムラしたタイミングはあったが、あの時は何とか耐えた。
しかし、まずい…ここに来てさっきのマムシが効力を発揮している…
美味そうなサラの素肌を目にしては、だんだん血液が一点に集中していくのを感じた俺は、フルフルと首を横に振ると、とりあえずサラをベッドに運ぼうと決めた。
「サラをベッドに運んで、俺はソファーで寝る。
サラはベッドに。俺はソファー」
何度も暗示をかけるようにブツブツとそう言いながら眠るサラを抱き上げた俺。
フワッと香るサラの匂いにクラクラしながらも、心を鬼にしてベッドルームへと向かった。