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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第63章 緋色の不在証明 -後編-




赤井side


「…妙に静かだな」


シャワーを終え、髪を乾かし歯磨きも済ませた俺は、サラがいるはずの部屋から物音が聞こえないことに気付いた。 

ゆっくりとドアを開けると、テーブルに置いてあったおにぎりは綺麗に完食されており、ベッドの上を見るとサラがマヌケな寝息を立てながらすやすやと眠っている。 


「全く…風邪ひくぞ…」


そう言いながら、上に寝具をかけてやろうとベッドに近づくと、バスローブ姿のサラがごろん。と寝返りをうった。

その拍子に、胸元がはだけてあと少しで胸が溢れそうな角度が俺の目に飛び込んでくる。


「…そんな格好して…」


そうぽつりと呟き、俺はベッドにギシ…と腰掛けた。

そんな格好にさせたのは俺のくせに、サラが無防備に眠るところを見ていると、だんだんと変な気分になってくる。


ゆっくりとその胸元を手で触れたいと、そこに近づけていくと、突然サラの身体がむくっと起きた。 


「っ!寝てた!」

「っ…!!!」


諜報員をやっていた時の習性なのか、危険を察知して目を覚ましたサラは、ビクッと身体を揺らした俺を見て首を傾げた。


「?赤井さん、どうしたの?」

「いや?なにも??」

「じゃあ、一緒に寝よ?」


そう言って俺の腕にぎゅーっとしがみついたサラはそのままコテンとまたベッドに身体を預けた。 

そして、まさかの10秒後にまたすーすーと寝息が聞こえ始めた。


「…嘘だろ…」


片腕をホールドされた状態で身動きが取れない俺。

腕にはサラの柔らかい胸の感触と、隣から聞こえる寝息。

俺は今日朝からずっと働き詰めで、今日これからこんな拷問の中朝まで…
寝られるはずもない。


はぁぁ…とため息を吐いた俺をよそに、サラは気持ちよさそうに眠りながら寝言で俺の名前を呼ぶ。 

恐らくこれは、俺がサラを手羽先で釣って朝から連れ回した罰なんだろう。 

ギンギンと目が冴えたまま、何度もサラの方へ手を伸ばして身体に触れようとするが、片手ではどうしようもなく。

俺は朝までずっとこの体制で、抱きたくても抱けない一晩を過ごすこととなったのだった。







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