【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第63章 緋色の不在証明 -後編-
そのとき、イヤホンマイクからまたコナンくんの声が聞こえて来たらしい。
イヤホンに手を添えてそれを聞いた赤井さんは、
「わかった。参加者全員の番号を送ってくれ」
そう返事をした後、次はジョディさんに発信先を変えた。
「ジョディ。今から送る番号全部に、あるタイミングで一斉に着信を飛ばして欲しい。
…タイミングはボウヤが指示する。
あぁ。頼んだ」
そう指示を終えた赤井さんは、わたしの手を引いて線路からまたマスタングへと戻った。
ということは、赤井さんのお仕事は終わり?!
今から手羽先?ひつまぶし?名古屋コーチン????
と、目をキラキラさせながら赤井さんを見ると、赤井さんはエンジンを蒸した後、ハンドルを握って言った。
「今から、東京へ戻るぞ」
「えっ!!戻る!?名古屋はもう終わり?!」
ひつまぶしも、手羽先も、名古屋コーチンも
全部お預けらしい。
わたし、一体何しに来たの…
と、しょぼくれながらも、大好きな恋人のお仕事だからと言い聞かせ、大人しく助手席に座って真剣に運転する赤井さんの顔をチラチラ盗み見ていた。
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