【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第62章 永遠の不在証明 -中編-
容易に想像できる未来に、この殴り合いを止めた方が良いのか…と、呑気に自問自答していたとき、真純は真純で俺を目掛けてまた掛かって来た。
反応が少し遅れた俺は、真純の蹴りが頬を掠り、変装用のマスクに亀裂が入った。
「それ、変装だよね?
何者だ?
それに、ポアロで働いてるサラさん…だよね?
君もその動き…まるでどこぞの国の秘密機関のスパイみたいだ。」
まずいな…俺の正体も、サラの正体も
今はまだバレるわけにはいかない。
そう思っていると、助け舟がやって来た。
「世良の姉ちゃん!」
「コナンくん!」
「なんでここにいるの?!」
「あ、ちょっと探している人がいてね」
タイミングよくボウヤが到着し真純の気を引いてくれ、これはチャンスだと思った。
「サラ。行くぞ」
「えっ…ちょ、ちょっと沖矢さん!?」
真純がボウヤに構って気を取られている隙に、俺はサラの腕を掴んで車まで走ると、フルスピードで埠頭から車を走らせた。
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