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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第61章 永遠の不在証明 -前編- ☆




なんて、ちょっとずるい手を使って拗ねて見ると、沖矢さんはバツの悪そうな顔をしたあとわたしの髪を撫でた。


「そんな顔をするな…。
…そうだ。名古屋で手羽先が食べたいと言っていたな」

「LINE見てくれてたの?」

「あぁ。返事をしようと思った時に立て込んでしまって、結局返せずじまいだったよ。悪かった」


そう言ったとき、ちょうど赤信号で車を停止させた沖矢さんは、助手席に座るわたしの肩に腕を回し、不意打ちで唇を重ねた。

チュッというリップ音で、ようやくキスされたと理解したわたしは目を丸くして沖矢さんを見る。


「お詫びです」

「おっ…おわびって…」


ずるい…このたった一度のキスだけで、まあ赤井さんの仕事はおとなしく見守ることにしよう。という気になるんだから、ずるい。
というかわたしが単純なだけ?

なんとなく、してやられた気がしているとさらに輪をかけて沖矢さんからまさかの提案が振ってきた。


「なんて。本当のお詫びはこっちです。
サラ。7月24日、空けておいてくれ」

「?7月24日?」

「あぁ。名古屋に行こう。一緒に」


まさか、わたしの手羽先が食べたい。を叶えてくれるの???
なんて心のなかで大感動したわたしが甘かったと悟るのは7月24日当日のことだった……




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