第8章 恋をしたのは☆ ♪

赤井side


電話が繋がっていて、ずっとこちらに筒抜けだと忘れているんじゃないか。

サラは何の躊躇いもなく、俺の作ったシチューが食べたいと言った。
大事な人ができると死ぬのが怖くなったと言った。

内心嬉しくて、早くサラを抱きしめて、好きだと伝えたい。そう思っていた。

そのとき、


「コナンくん！タイマーとまっ………」


と、誰かがサラの口を塞いだみたいに聞こえた。


そのあと、サラがその相手を咄嗟に押しのけるような声も。


まさか、犯人は複数犯でまだ中に…？！
そう思い、サラの名前を電話越しに呼んだ。何度も。

すると、


「…すみません。我慢できませんでした」


という安室くんの声が聞こえてくる。


その一言で俺は察した。
サラの口を塞いだのは、安室くんの唇だと。


地上に降りてきたサラを、俺は腕の中に閉じ込めた。

安室くんと目が合い、
こいつは絶対に渡さない。
そんな目で睨み返した。