【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第60章 二股の女? ☆
赤井side
ファミレスの自動ドアをくぐり、店内を見渡すと、如月の姿はすぐに確認できた。
店員に、おひとり様ですか?と尋ねられたが、連れがいますと伝え、俺は如月が待つ席へと向かった。
向かい側のソファーに腰をかけた俺を見て、如月は少し嬉しそうに笑った。
「…昴…来てくれたの…」
「そりゃ、彼女のことで話があると言われれば、来ないわけにはいかないでしょう。
…で、話とは?」
「…まずはさ、何か飲み物でも頼んだら?
コーヒーでいい?」
「…君とお茶するために来たわけじゃない
要件を、早く聞かせてください」
急ぎ、要件を聞こうとする俺はきっと今までで1番沖矢昴らしくない。
如月はメニューを手渡しながら一息着こうと諭すが、真剣な顔して要件を再度聞かれると、黙ってメニューを元の場所に戻した。
そして、少し言いづらい雰囲気を醸し出しながら、ゆっくりと口を開く。
「…昴、あの彼女に浮気されてるよ?」
「…は?」
「私、見たの。昨日、あの子が他の男とキスしてるのを」
「…」
思っても見なかったその要件に、俺は閉じていた目を思わず見開きそうになった。
サラが昨日、他の男とキス…??
あるわけがない。
サラが俺以外と浮気をするなんてあり得ないし、第一昨日は朝まで俺と一緒にいて、そのあとポアロ、そしてその後は俺が迎えに行ってドライブをしていた。
ポアロは梓さんと一緒のシフトだと言っていたし、状況的にも他の男とキスするタイミングなんて無いに等しい。
「…嘘は…」
「本当よ?昨日の夜、コンビニで赤いスポーツカーの中で昴じゃない男の人とキスしてるの見た。」
嘘はやめろと言う俺の言葉に被せるように、如月から詳細が伝えられた。