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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第60章 二股の女? ☆




一瞬、出ないでおこうと思ったが、着信音が鳴り響く中無視し続けるのは周りの子供達も不審がると考え、通話ボタンをタップした。


「…ちょっと失礼。
もしもし?」

「昴?私…如月だけど…今から少し時間もらえないかな?
大事な話があるの」

「…生憎、今は立て込んでいて。
…というか、すみませんがもう電話を…」


もう電話をかけてこないでほしい。
そうキッパリ伝えようとしたのを遮るように、如月の真剣なトーンの声が受話器から聞こえた。


「昴の彼女のことで、話があるの。
駅前のファミレスで待ってるから。
…来るまで、待ってるから」


プツッ…

半ば強制的に要件だけ伝えられて切られた電話。

行く必要無い。
そう思いながらも気になるのが、「彼女のことで話がある」という言葉。


「…サラのこと…」


何だ…?わざわざ会ってまで話したい、サラのこととは…

うーんと考え込む俺に、博士がぎゅるる…と腹の虫を鳴らしながら、痺れを切らして声をかけてきた。


「昴くん、あと何分待てば食べられるのかのう?」

「博士。ちょっと急用が出来ました。
ソースを適宜かけながらあと20分煮込めば出来上がりです。
では、私はこれで」

「ええっ!お、おい昴くん!?」


驚く博士におたまとエプロンを押し付け、俺は一目散に阿笠邸を出るとスバル360に乗り込んだ。

そしてそのまま、如月が指定した駅前のファミレスに向かってアクセル全開にし、車を発進させた。





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