【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第60章 二股の女? ☆
赤井side
帝丹小学校は行事のため今日の授業は昼まで。
阿笠邸には学校帰りの少年探偵団の面々が集まって、次のキャンプの計画を立てていた。
俺はと言うと、沖矢昴としてその様子を眺めながら阿笠邸のキッチンで煮込みハンバーグを作っている。
「おぉー。美味そうじゃのう!」
「あと少し煮込めば完成ですよ」
鍋の中のハンバーグを見ながら涎を垂らす博士の隣に、子供たちが匂いに釣られて集まってきた。
「うんまそー!!」
「僕たちの分もあるんですか??」
「ええ。今日は夜までみんなでキャンプの準備だと博士から伺ったので。」
にこり。と微笑む俺の隣で、灰原哀が怪しむように鍋の中のハンバーグの数を数えた。
「6つ…数を見ると、1つ足りないわね。」
「私はこの後自宅に戻るつもりなので。
皆さんの分だけ作りました」
「自分が食べないのにわざわざ料理を振る舞いに来たなんて、随分暇なのね」
「おいおい灰原…」
常に沖矢昴を不審がる灰原哀に、ボウヤが呆れた様子でツッコミを入れる。
その隣で、歩美ちゃんが無垢な笑顔で楽しそうに言った。
「でも、昴さんお料理上手だからサラさん毎日幸せだね!」
「いや?むしろ、彼女と毎日一緒に過ごせる僕の方が幸せですよ?」
そんな甘い返事を平然とする俺に、子供達はポッと顔を赤くして俺を見た。
その時
ピリリ…ピリリ…
デニムのポケットに入れていた沖矢昴のスマホが鳴り響き、画面を見ると 如月 樹里と表示されている。