【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第60章 二股の女? ☆
「昨日見たの。コンビニで赤いスポーツカーの助手席に乗り込むあなた。
運転席にいた人と、キスまでしてた。
昴じゃなかったのよ」
「…っ…あれは…」
そうか…
考えてみれば、赤井さんと沖矢さんは他人から見れば全くの別人。
今まであまり意識してなかったけれど、同一人物だと知らない人たちにとっては、わたしは「沖矢さんの彼女」
きっと昨日見られていたのが如月さんじゃなくて蘭さんや少年探偵団の誰かだったとしても、間違いなくわたしが浮気してるように見える。
夜だから、しかも車の中だからと言って、完全に油断した…
赤井さんがサングラスで変装しててもわたしが素顔なんじゃ意味ないよね…
詰めの甘い自分に心底呆れていると、如月さんはさらに強い口調でわたしに告げた。
「昴のこと、譲って。
でないと、このこと全部昴に言う」
「そ、そんなこと言われても…」
「…私、本気なの。彼女がいるなら諦めなきゃって思ってたけど…
その彼女が二股かけてるなら、私も遠慮しないから。
それだけ言いに来たの。…じゃあ」
そう言い残した彼女は、今まで見た中で一番怖い顔してわたしを睨むと、ポアロから立ち去って行った。