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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第59章 愛に似てる




やっぱり嫌な女だな…
だけどナナにはきっと詰めが甘いと言われるだろうな。
問答無用で帰ることも出来たけど、あんな顔している女の子を放っておけるほど人間出来ていないの…


「…仕方ないですね。
じゃあ、エレベーターで3階の広いテーブルがあるフロアに行きましょう」


沖矢さんはそう言いながら、わたしの手を繋いで引いた。
そして、如月さんに目配せすると、


「行きますよ」


沖矢さんにそう言われて後ろをついてくる如月さん。
今日だけで、ちゃんと諦めてくれますように…

ひたすらそんな最低なことを願いながら、沖矢さんの手をぎゅっと握り返した。


エレベーターに3人で乗り込み、3階のボタンを押すとエレベーターが動き出した。


が、


ガタンッ!!



突然エレベーターが縦に大きく揺れたと思えば、中が真っ暗になった。


「えっ!なに?!」

「…故障のようだな」


シン…と動かなくなったエレベーターを見ながら沖矢さんがぽつりと呟いた。

「す、昴…」


不安そうな顔をして、如月さんがぎゅっと沖矢さんの腕にしがみついた。


ムッ

わたしの胸の中に、モヤモヤしたものが湧き上がる。

わたしの沖矢さんなのにな…
そう思いながらも、その腕離してよ!とは言えず、見ないフリをして下を向いた。


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