【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第59章 愛に似てる
「どうして断るの?」
「どうしてって…」
何か言いたげな赤井さんを不思議に思いながらも、わたしはダメ押しで言う。
「せっかく誘ってくれてるのに、行ってきたら?
それに、彼女FBI目指してるって言ってたし、力になってあげると喜ぶよ!」
「いや…沖矢昴はFBI捜査官じゃ」
「中身は赤井さんでしょ?」
そんな、ミ○キーマウスの中身は人間。みたいな言い方するわたしを見て、赤井さんがわたしをジロ…と見ながらため息を吐いた。
「…まあ、大学院生として生活しているわけだから、大学の関係者と多少交流をしておいたほうが自然といえば自然か…」
そうこぼすと、赤井さんは不本意な顔をしながらも如月さんにOKの返事を出した。
「来週の日曜日はわたしナナとショッピングなの。
夜ご飯は家で一緒に食べようね」
そう言って笑うと赤井さんはまた大きなため息を吐いた。
「…お前に惚れた俺が悪いな」
「え??なに??」
「いや。なんでも無い。…はあ」
「何でため息つくのーー!!」
そんなこんなで、まさかの沖矢さんに狙いを定める女の子が登場したわけだけど、
わたしがこの事態がすでに緊急事態だと知るのは、ちょうど来週の日曜日だった…
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