【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第59章 愛に似てる
そんな風に一人で心の中でツッコミを入れていると、如月がさっきまで読んでたプロファイルの話を隙間なく詰め込んでくる。
「この事件のプロファイル、この章のこのメソッドにバッチリはまるんだよー!
あとね、それから…」
プロファイルの話なんて、サラは面白くないだろうな。
そう思いながらサラを見ると、出てきた料理を美味しそうに頬張っている。
可愛い…可愛いけども。
もっと、危機感を持ってくれよ…
それとも、俺が誰かに盗られるのは万に一つもないとたかを括っているのか?
「昴?聞いてる?」
ほら、こんなふうに他の女に下の名前で呼ばれているのを聞いて何も思わないのか…
結局、食事をした2時間、ずっと如月がプロファイルの話を続け、
俺はそれを上の空で聴きながらサラをチラチラ気にかけ、
サラは何も気付かずデザートまでしっかりと食事を楽しむという
全員一方通行な食事会が終了した。
店を出ると、サラは満足そうに笑って俺を見た。
「すっごく美味しかったー!
お腹いっぱい」
「…それは、良かったです」
にこりとひきつった笑顔でそういう俺は、とにかく早く帰ってサラに説教をしなければ。と思い
「じゃあ、僕たちはこれで」
そう言って如月と店を出たところで解散しようとしたが、如月がすかさず俺の腕を掴んだ。
「あ、ねぇ!
昴の連絡先教えて?
また本について意見交換したいし、これっきり会えなくなるの、嫌だ」
そう言ってじっと俺の目を見てくる。