【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第59章 愛に似てる
これっきりか。
せっかく、ときめいたのにな…
次にいつ会えるかわからないし、なんならもうすれ違うこともないかもしれない。
この大学は広いから。これきりなのかも。
そう思った瞬間、わたしから彼の名前が音になって口から出た。
「…す、昴!!」
2人とも驚いた顔をしてこっちを見たけど、開き直ってる自分がいる。
「昴って呼んでもいい?」
「…あぁ…別に、構いませんが…
「ねぇ、私も一緒に行っちゃダメ?
プロファイルとかミステリーの話とか、もっと昴としたい。
こんなに趣味が合って、話が合う人初めてだから。」
我ながら、大胆なお願いをしたなと思う。
昴は少し困った顔をして隣にいる彼女を見た。
たぶん昴はわたしが少なからず好意を抱いてること気付いてる。
そんな昴の真意は彼女には全く伝わっていないらしい。
「いいんじゃない?
こんなに言ってくれてるんだし、3人で行こうよ」
にこっと笑ってそんな風に言った。
余裕じゃん…
なんか、ムカつく…
もっと危機感持った方が良いんじゃない?
そんなこと思いながら、わたしはその天然そうな彼女のことをじっと見た。
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