【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第8章 恋をしたのは☆ ♪
それはこの提案への賛同だった。
わたしが安室さんに爆弾の設置場所の候補として有力なところを伝えようとした時、安室さんのスマホからわたしを呼ぶ声がした。
「サラ。」
「あ…沖矢さん…」
コナンくんからスマホを慌てて奪った割には、いつになく、落ち着いた声で、沖矢さんは静かに言った。
「やめてくれ」
「…やだ。」
「頼むから。やめろ。」
赤井さんにとって、きっと大事な人を失うということが耐え難い経験だったんだろう。
それはわたしにも痛いほどわかる。
わたしも同じだから。
そんな彼にわたしができることは、何があっても生きて、そばにいることだけだ。
「わたしは、死なないよ?…必ず戻るから。」
沖矢さんからの返事はない。
わたしはもう一度改めて言う。
「信じて」
「…わかった。…帰ってきたら、伝えたいことがある」
「うん。」
「じゃあ、爆弾を見つけたらまた電話するよ。」
安室さんはそう言って、電話を切った。
伝えたいこと か…
何だろう。宮野明美さんがまだ好きだって言われるのかな。
それも仕方ないか。もしかしたら赤井さんのそばでいられる最後の仕事かも。
そんな思いで、わたしは安室さんと爆弾を探すことになった。