【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第8章 恋をしたのは☆ ♪
「え…」
「きっと、その恋敵の沖矢昴の彼女?
天国であなたを見て思っていると思いますよ。
勝てないって。
奪い返したくても、死んでいるから何もできない。
生きてさえいれば。そう思っていると思いますよ」
安室さんはそう言いながら、誰かを思い出してるみたいに切なく微笑んだ。
「安室さんも…」
「ん?」
「ううん。
…なんか、安室さんにはこういうとこ、見せてばっかりだね。」
「君は、意外とすぐ泣きますよね」
そう言いながら、安室さんはわたしの肩に自分のジャケットをかけた。
そのセリフ、赤井さんと同じことを言うんだ。
「僕も何か飲もうかな。」
そう言って隣に腰掛けた安室さんは、バーテンにバーボンを頼んだ。
「会場に戻らなくていいの?依頼されてるんでしょ?」
「一杯だけ。」
「もう。…ありがとう。
なんか、元気出た。」
「うん。笑っている方が良い。」
そう言って安室さんはバーボンを飲みながらわたしの頭をポンポンと撫でた。