【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第55章 片想い
「手とか、繋いだりするんですかねぇ」
「そんなことをしたら、俺が即座に射殺する」
「…冗談に聞こえないですよ赤井さん」
「本気だ」
前にも似たようなやり取りをキャメルとしたな…
サラは一体何度、こうして俺を必死にさせるんだ。
気づけば周りの一般人が俺たちを見ながらひそひそと何か話している。
当然だ。
ガタイのいい強面の外国人と、キャップにサングラス姿の男が2人でコソコソして見張っているのだから。
「あ!サラさん達、モールの中に入りましたよ」
見ると、手は繋いでいない。
まあ当たり前か、人の彼女の手を繋ぐなんてどういう教育を受けてきたんだと言いたくなる。
「よし。キャメル、追うぞ」
「了解しました!」
完全に不審者の俺たちも、サラたちの後を追ってモールの中へと入った。