【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第54章 君に届け ☆
弓弦くんが降りてすぐ、車を発進させると思いきや、赤井さんは助手席に座るわたしの肩に腕を回し、強引に唇を重ねた。
「ん…っ?!」
いつもより長めのキスに、わたしはゆっくり目を閉じた。
赤井さんを感じるこの時間が、たまらなく好き。
ゆっくり唇を離したあと、赤井さんは顔を近づけたままわたしの瞳をじっと見た。
「あいつのこと、好きになったか?」
「あいつ?誰?」
「さっきの…」
「さっき…え!弓弦くん??」
驚いて目を見開くわたしに、赤井さんは拗ねたようにまたわたしの唇を奪った。
今度は、舌を絡める濃厚なキス
人んちの前で、何やってるのわたしたちは…
そう思うのに、抗えない。
赤井さんがキスしてくれるのが嬉しくて。
「ん…っは……」
「サラ…どうなんだ?…ん?」
赤井さんの視線が、熱い。
わたしをまっすぐ打ち抜くレーザーみたい。
「好きにならないよ。
…だって、7つ歳下だよ?」
「俺はお前の8つ上だ」
「ん…そうだけど…っん…」
「そうだけど、なに?」
「…っわたしは…赤井さん以外、見てないっ…」
「よしよし。」
赤井さんは、わたしからその言葉を引き出すと、満足したようにわたしの髪をぽんぽんと撫でた。
こんな風に毎日毎分毎秒、ドキドキさせられっぱなしなんだから、他の人にときめいてる余裕なんてないよ…
自分が赤井さん一色に染まってることを自覚させられ、わたしは熱くなった両頬を手で冷やした。