【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第53章 ここでキスして ☆
「なんじゃ、風邪か?」
「…なんか、朝から喉が痛くて」
「おお!それならこれをあげよう。
今朝、学会で知り合いの博士からもらった飴じゃ」
のど飴かな。
そう思ってわたしはありがたくそれを頂戴し、口に放り込んだ。
「ん!甘くて美味しい」
「たくさんもらったから、ホレ持って帰りなさい」
「ありがとうございます!
じゃあ、わたしはこれで」
博士は小さな袋に飴をたくさん入れて持たせてくれ、博士からもらった蜂蜜味の飴を口の中で転がしながら、わたしは家路を急いだ。
もうすぐ赤井さんが帰ってくる時間だ。
そう思って赤井さんの顔を思い浮かべた時、ドクンッとわたしの心臓が大きく跳ねた。
なに…?
なんか…胸がドクドクする…
風邪かな…
自分の少しの変化に戸惑いながらも、特にそれ以上は気に留めず、わたしは自宅マンションのエントランスを潜った。