【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第52章 Getaway Car ☆
赤井side
サラから無事に着いたとLINEが来た。
いつもなら、返事は一言だけだが、今日はそれに加えて 頑張れよ と送った。
サラからは可愛いキリンのスタンプが返ってきていて、俺は思わずそれを見て笑った。
「あー。またニヤニヤしてる。
サラちゃんでしょ?」
「…うるさい」
「今日の夕飯の相談でもしてるんですか?」
キャメルが運転しながらバックミラー越しに俺に目配せをして言った。
「いや?今、あいつ家にいないんだよ」
「えっ!」
「あー。秀…さては実家に帰られたわね?」
「ええっ!赤井さん!大変じゃないですか」
もうコントにしか思えないこのやり取りに、俺ははぁとため息をついて言う。
「どうしてそうなるんだよ。
…2週間、泊まりで教習所」
「なんだ。2週間だけか。それならすぐ帰ってくるのね」
「ですね。良かったですね、赤井さん」
口を揃えてそう言うこいつらに、俺は疑問しか浮かばない。
「…2週間 も だろ?」
そう言う俺を、キャメルとジョディは何言ってんだこいつ。と言う目で見てくる。
なんだよ。俺がおかしいのか?
2週間離れるのがこんなに過酷なんだが。
「サラちゃんも大変ね。
こんな嫉妬深いおじさんが彼氏なんて」
「ジョディ…お前…」
お前だってこの嫉妬深い男の元カノだろ?
…まぁ、こいつと付き合っていた頃は、今では考えられないぐらいドライだったけど…
「私は良いと思いますよ?
それだけ愛されてる証拠ですし、嫉妬深いおじさんでもサラさんは嬉しいと思いますよ」
キャメル…
わざわざおじさんって言わなくていいんだよ…
全くフォローになっていないキャメルをジロ…と睨んでいると、自宅に到着した。
「あ、赤井さん。こっちの家で良かったです?」
「あぁ。サラがいないから、家のこと俺がやらないといけないしな」
そう言いながら車を出ると、俺はサラのいない自宅へと足を踏み入れた。