第52章 Getaway Car 　☆

専用のシャトルバスを使って教習所についたわたしは受付で説明を受け、部屋の鍵を受け取った。

部屋は女の子と2人部屋らしい。

男女の部屋の行き来は、消灯時間前ならOKという、緩い教習所だ。

同室の子、どんな子だろ…
年下かな？年上かな？
同じ歳だったらいいなー。

そんなことを思いながら、部屋のドアを開けた。

中にいたのは、ショートカットの美人な女の子。


「…あんた、ここの部屋？」

「あっ！はい！同室です。」


「そう。あたし、森川ナナ。
ナナでいいよ。あんたは？」

「桜井サラです。よろしく」


そう言いながら、わたしはその女の子をじっと見た。

ワンレンのショートに細い身体。
ファッションはユニセックス、濃いめのメイクがよく似合う美人だ。

サバサバしてる男前女子って感じ。


「サラね。何歳？」

「25歳！ナナは？」

「同い年だわ。」

「ほんとー？年上かと思った」

「あたしも、あんた年下だと思ったよ」


初めて会ったのに妙に波長が合った。
思えば、同い年の女の子友達って今までいなかったけど、友達ってこんな感じなのかな。